二人ともY子である。
一卵性双生児の二人のY子はルックスこそ瓜二つだったが、性格はまるっきり別人だった。
妹のY子は活発で姉御肌、感情の起伏も激しく時に非常識な行動もとる。
姉のY子はおとなしく従順、その分内に秘めた情念のようなものが体から滲み出る、どちらかというと男好きのするタイプだった。
ひょんなことから二人と知り合いになった俺は、控えめだがちょっと毒のありそうなフェロモンを漂わす、姉のY子に次第に惹かれ始めた。
節操の無いことに最初は二人の共通の友達であるA矢という女を狙っていたのだが(笑)、その相談にいろいろ乗ってもらっているうちに、いつの間にか姉のY子とできてしまったわけだ。
当時Y子には彼氏がいたが、あまりいい状態では無かったようで、別れる別れないで揉めていた。
しかし元々従順なY子はなかなか彼氏と切れることができず、最後は俺が半ば強引に奪い取った感じだ。
俺もそのころ別れた彼女を延々と引きずっている時期で、漸く何かきっかけを探そうかと思い始めた頃でもあり、目の前にあった餌に食い付いてしまったとも言える。
何にせよお互いにのめり込んでいくのにそんなに時間はかからなかった。
しかし、つきあい始めてそれ程時間が経たないうちに、思わぬ障害の存在に気付かされることになる。
そう、一卵性双生児というのはやはりもともと「一つの卵」なのだ。


